九占暦 > 解説記事 > 暦

暦更新 2026-11-04

立春・節入り・旧暦──占いの「年の変わり目」が三つある理由

占いを調べていると、「立春で年が変わる」「節入りで月が変わる」「旧暦では何月何日」という三つの暦が出てきます。どれも新暦のカレンダーとは別物で、混同すると結果が丸ごと変わります。整理します。

広告枠記事上ディスプレイ広告

二十四節気という物差し

立春や節入りの正体は、二十四節気です。これは太陽が黄道上のどこにいるかで決まる区切りで、一年を24等分したものです。太陽の黄経が0度のとき春分、90度で夏至、180度で秋分、270度で冬至。その間を15度刻みで割っていきます。

立春は黄経315度の瞬間です。だいたい2月4日ですが、年によって2月3日のこともあれば2月5日のこともあります。地球の公転が365日ちょうどではないため、新暦の日付とずれるからです。

二十四節気のうち、立春・啓蟄・清明・立夏・芒種・小暑・立秋・白露・寒露・立冬・大雪・小寒の12個を「節(せつ)」と呼び、残りの12個を「中(ちゅう)」と呼びます。月の区切りに使うのは節のほうで、これが節入りです。

なぜ元日ではなく立春なのか

四柱推命も九星気学も、年の切り替わりは立春です。1月や2月初旬に生まれた人は、前年の干支・前年の本命星になります。

理由は単純で、これらの占術が節気を基準とする暦の上に成り立っているからです。元日(1月1日)は天文現象と無関係に決められた日付で、太陽の位置から見れば何の意味もありません。一方、立春は太陽が特定の位置に来る瞬間なので、季節の実態と対応しています。

「春の始まりが2月上旬なのは早すぎないか」と感じるかもしれませんが、二十四節気は立春・立夏・立秋・立冬を各季節の「始まり」に置き、春分・夏至・秋分・冬至を「真ん中」に置く設計です。暑さの頂点が夏至より後に来るのと同じで、気温の体感より暦のほうが先行しています。

なお立春には正確な時刻があります。2026年の立春は2月4日の午前4時54分頃。この時刻の前後で生まれた人は、年柱や本命星が変わります。日付だけで判断すると間違えることがあります。

月は節入りで変わる

年が立春で変わるのと同じ理屈で、月も節入りで変わります。立春から寅月、啓蟄から卯月、清明から辰月、立夏から巳月、芒種から午月、小暑から未月、立秋から申月、白露から酉月、寒露から戌月、立冬から亥月、大雪から子月、小寒から丑月。

新暦の月とは半月ほどずれています。11月5日生まれは節月でいうとまだ戌月(寒露から立冬の前日まで)で、11月10日生まれが亥月です。四柱推命の月柱も、九星気学の月命星も、この節月で決まります。

節入りの日付も年によって1日前後します。表を暗記するより、その年の節入り時刻を計算するほうが確実です。太陽黄経が目的の角度に達する瞬間を二分探索すれば、分単位で求められます。

広告枠記事中ディスプレイ広告

旧暦は別の暦

ここまでの節気は太陽の動きだけで決まる「太陽暦」の話です。一方、旧暦はまったく別の仕組みで、月の満ち欠けを基準にしています。

旧暦では、新月(朔)の日が各月の1日です。新月から次の新月までは約29.53日なので、1か月は29日か30日。12か月では約354日にしかならず、太陽年の365日とは11日ずれます。放置すると季節と暦がずれていくため、数年に一度「閏月」を挿入して調整します。

閏月をどこに入れるかを決めるのが、先ほどの二十四節気のうち「中」のほうです。中気を含まない月を閏月とする、というルールで決めます。つまり旧暦は、月の運行と太陽の運行を両方使う「太陰太陽暦」です。

宿曜占星術の本命宿はこの旧暦の月日で決まるため、旧暦の計算が必要になります。四柱推命や九星気学とは別の暦を使っているわけです。

日本の旧暦と中国暦は一日ずれることがある

旧暦を計算するとき、意外と効いてくるのが時差です。新月の瞬間は世界共通ですが、それが「何日」になるかは基準とする時刻帯で変わります。

中国の伝統的な暦(農暦)は北京時間(UTC+8)を基準にします。日本の旧暦は日本標準時(UTC+9)です。両者には1時間の差があるため、新月が深夜0時の前後1時間に起きた月は、中国暦と日本の旧暦で朔日が一日ずれます。

実例を挙げます。2026年10月の新月は、日本時間で10月11日の午前0時49分。北京時間に直すと10月10日の午後11時49分です。したがって中国暦では9月1日が10月10日、日本の旧暦では10月11日になります。同じ11月4日でも、中国暦なら旧暦9月26日、日本の旧暦なら9月25日です。

宿曜の本命宿はこの日付から算出するため、どちらの基準を使うかで宿が一つずれます。日本で使う占術なら日本標準時で計算するのが筋ですが、一般的な旧暦変換ライブラリの多くは中国暦の仕様で作られているため、意図せず中国基準になっていることがあります。

三つの暦の使い分け

まとめると、こうなります。四柱推命の年柱・月柱と、九星気学の本命星・月命星・方位盤は、二十四節気の「節」で切り替わる節月暦。宿曜占星術の本命宿は、朔と中気で決まる旧暦。タロットやルーンのように暦を使わない占術もあります。

一つのサイトで複数の占術を同時に出す場合、この三つを混同しないことが重要です。「今日は旧暦の何月何日だから月柱は……」といった混線は、計算を自動化していないと起きやすい間違いです。

当サイトでは、節気は太陽黄経の二分探索、旧暦は朔と中気による月建・置閏で、いずれも日本標準時基準で計算しています。各占術の算出根拠を開いていただくと、どの暦を使ったかが明記されています。

この計算を実際に試す

生年月日を入れると、この記事で説明した手順をそのまま適用した結果が出ます。算出根拠も開けます。

九占暦で占う
広告枠記事下ディスプレイ広告

※この記事は占術の仕組みを解説したものです。占いは娯楽・参考を目的としたものであり、健康・金銭・進路など重要な判断は専門家への相談とご自身の検証に基づいて行ってください。