九占暦 > 解説記事 > 宿曜

宿曜更新 2026-11-04

宿曜占星術の本命宿──旧暦から二十七宿を割り出す

宿曜占星術は、月が天球を一周する軌道を27に分け、生まれた日に月がいた区画を「本命宿」とする占術です。平安時代に空海が持ち帰ったとされ、日本では古くから使われてきました。

広告枠記事上ディスプレイ広告

二十七の宿

宿曜で使う二十七宿は、昴・畢・觜・参・井・鬼・柳・星・張・翼・軫・角・亢・氐・房・心・尾・箕・斗・女・虚・危・室・壁・奎・婁・胃の二十七です。

もとは中国の二十八宿から牛宿を除いたもので、月の公転周期(約27.3日)に合わせて27に揃えた形です。月が一日に約一宿ずつ進むと考えます。

それぞれの宿に性質が割り当てられています。たとえば亢宿は「筋を通す宿」で、内側に明確な基準を持ち、曲げられることに強く抵抗する。軫宿は「実務の宿」で、段取りと処理に長け、任された範囲を確実に仕上げる。翼宿は「取り次ぐ宿」で、人と人をつなぐ役回りで最も力が出る、といった具合です。

旧暦の月日から求める

本命宿は、生まれた日の旧暦の月日から求めます。新暦ではありません。まず生年月日を旧暦に変換する必要があります。

旧暦が出たら、その月の朔日(1日)に対応する宿を起点として、日数分だけ二十七宿を順に進めます。旧暦1月の朔日は室宿、2月は奎宿、3月は婁宿、4月は昴宿、5月は畢宿、6月は参宿、7月は鬼宿、8月は張宿、9月は角宿、10月は氐宿、11月は心宿、12月は斗宿が起点とされます。

実例です。1968年11月19日は旧暦の9月29日にあたります。9月の起点は角宿で、二十七宿のなかで角は12番目(昴を1番目として数えた場合)。そこから29日目なので28進めると、12+28=40、40から27を引いて13番目、つまり亢宿が本命宿になります。

広告枠記事中ディスプレイ広告

流派によって一つずれる

ここで注意が必要です。旧暦朔日の起点となる宿の割り当ては、流派によって異なります。先ほど挙げた表は広く使われているものですが、6月を觜宿起点とする流派もあり、その場合は6月以降がすべて一宿ずれます。

なぜ流派差が生まれるかというと、旧暦の一か月は29日か30日で、二十七宿の27とは一致しないからです。毎月の端数をどう処理するかについて、統一された規則がありません。

このため、宿曜の本命宿は前後一宿の幅を持つ暫定値として扱うのが誠実です。二つの流派で結果が違ったとき、どちらが正しいかを決める方法はありません。自分の性質の記述を読んで、しっくりくるほうを採るという実用的な判断をしている人も多いようです。

当日の宿と本命宿の関係

宿曜の本領は、本命宿と当日の宿の関係を読むところにあります。本命宿から数えて何番目かで、命・栄・親・友・壊・危・成・安・業・胎・害といった関係名が割り当てられ、それぞれ吉凶が決まっています。

ただしこの関係の割り当ても流派差が大きく、同じ距離でも違う関係名になることがあります。七曜陵逼(しちようりょうひつ)という補正を入れる流派もあり、体系としてかなり分岐しています。

本命宿そのものが巡ってくる日は「命の日」で、年に十三回前後あります。自分の地の性質がそのまま出る日とされ、良くも悪くも素が出るため、取り繕う場面には向かないと言われます。

当サイトでは、関係名の断定は避け、本命宿の性質と当日の宿の働きを併記する形にしています。流派差を埋める根拠がない以上、断定するより材料を並べるほうが使いやすいと判断しました。

宿曜と西洋占星術の違い

宿曜と西洋占星術は、どちらも天体の位置を使いますが、見ているものが違います。

西洋占星術の太陽星座は、生まれた日に太陽がいた黄道十二宮の区画です。太陽は一年で一周するので、一つの星座に約一か月滞在します。同じ星座の人は膨大にいます。

宿曜の本命宿は、生まれた日に月がいた区画です。月は約27日で一周するので、一つの宿に約一日しか滞在しません。つまり二十七宿は、西洋占星術の太陽星座よりはるかに細かい分類です。

一方で、宿曜は生まれた日だけを見るため、時刻や場所による差がありません。ホロスコープのようにハウスやアスペクトを使わないぶん、構造は単純です。細かいが単純、というのが宿曜の性格です。

この計算を実際に試す

生年月日を入れると、この記事で説明した手順をそのまま適用した結果が出ます。算出根拠も開けます。

九占暦で占う
広告枠記事下ディスプレイ広告

※この記事は占術の仕組みを解説したものです。占いは娯楽・参考を目的としたものであり、健康・金銭・進路など重要な判断は専門家への相談とご自身の検証に基づいて行ってください。